総括

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宇多丸師による一連の金曜日問題に対する見解が発表されました。
これを踏まえ、先日の記事で宿題になっていた、
何故私TALは
「アイドルの存在意義が擬似恋愛であるというスタンスを認めないか」についての
回答的なものも書きます。

上記ラジオに関しては、
若干異論はありますが、おおむね同意であります。


ただ、個人的には師のおっしゃる「クソ!」という感情は
否定はできませんが、あくまで「私心」であると考えます。


アイドルである以上、世間一般の基準からし
「可愛い」と言われる外見は求められますし、
男性のファンが、
「可愛い」女性に対して内心の好意を抱くことは動物として
自然のことであり、悪では決してありません。
自分自身同様の私心を無意識に持っている可能性は否定しません。


ただ、やはり師もおっしゃっていたとおり、
Perfume勃興の価値は「アイドルというジャンルにおける
パフォーマンス*1の商業的勝利」という点にあり、
そこで圧倒的に期待できるからこそ、また強さは不動なのであります。


決して上記の「私心」のままに行動し、
一部のアイドル事業者に未だに見られるように、
「私心」の満足を顧客に与えることで、本質であるパフォーマンスで怠慢を犯すことを
許してはなりません。
また、「私心」の満足を軸に据え、
たとえ音楽性が素晴らしい作品群があったにしても
営業サイドが一顧だにせず、ただの「私心」満足権にしてしまい、
乱売するようなことがあってもなりません。


それは作曲者、振付師、そしてアイドル本人の日々の献身的努力を、
無にしてしまう捉え方に他なりません。


可愛いだけの女子ならば、アイドルでなくても沢山います。
アイドルの価値は天恵で与えられたルックスも含めた素質を
本人が何よりも大事にし、そこに徹底した努力と工夫を積み重ね、
さらにバッククリエイター陣の創意工夫が加わり、
作り上げたパフォーマンスにあります。


そしてさらに重要なのは、その過程もあえて晒すことにより、
ファンと共有している努力と成長の物語にあります。


この物語こそがアイドルの世界において、
ファンとアイドルが共有してるいわば「公」であり、
守るべき「建前」なんです。
この建前を守るのであれば、
「大好きなあの子が頑張ってる姿を応援しに行く」ことがヲタ活動の理由となり、
そこに擬似恋愛が入る必然性がなくなります。あっても問題はないのですが。


ここが崩れ、
「所詮あの子とに恋してるから来るんでしょ」
と需要側や供給側が開き直ってしまうと、
それこそ風俗やキャバクラで置換可能なものになってしまうのです。
また独身男性以外がファンになる理由も無くしてしまいます。
それは商業的にもダメージになるでしょう。


そもそもハロプロの勃興の理由も
ASAYANというテレビが仕掛けた「物語」の共有にありました。
ましてはここで散々批判しているAKBもそうです。
地下の世界も、前向きに上を目指しているグループ・個人は、
そのための汗と涙の物語をヲタと共有し、
そういったヲタは俄然強固です。*2


需要側が果然と「物語」の共有を大事にする
スタンスを取り続けることによって、
「努力が報われる」という一般的価値を
アイドルの世界の希望にして行けたらと思います。


わけわからん長文ですいません。

*1:ここでいうパフォーマンスとは、すなわち歌って踊ることそのものを指します。

*2:mimikaさんとかが結構そうですね